クリスチャン生活にポイントを置いた説教を目指して

 

最初の殉教者

使徒6:815

人の集まるところにはリーダーが存在する。猿の群れにもリーダーがいる。殆どの人の活動にはリーダーが必要である。当然教会にもリーダーが必要である。大きい教会には多種のリーダーが存在する(青年会長、婦人会長、壮年会長、日曜学校の教頭など)。教会のリーダーたちに求められるものは何であろうか、本日はステパノの証しから見てみる。使徒6章は初代教会の「役員の起こり」とも言われている。

 

ステパノの働き(任務)の背景(使徒6:17

初代教会が神に豊かに祝されて前進し信者が増えていく中で、使徒たちは自分たちの使命に専念する為に、別のリーダーたちを選んだ。そして使徒たちは「祈りとみ言葉の奉仕(宣教)」に専念することになった(14節)。この場合、祈りは霊的相談・指導(アドバイス)をも含む。

 

この別の奉仕(食卓の配給)の為に「7人」が選ばれた(5節)。一般的にこれらの人々が教会の最初の「執事(役員)」だと見られている。その筆頭がステパノであった。彼らは使徒たちの働き以外を担当したが、「食卓の配給」は「配給」だけでなく、財務や福祉なども含むものであった。彼らと使徒達とのチームワークの働きにより教会(キリストのからだ)は益々前進していった(7節)。「執事」の条件に関してはテモテやテトスに詳しく述べてある。

 

ステパノと言う人(「満ちている」が特徴)

この箇所の「執事」の条件は「御霊と知恵に満ちた人」と「評判の良い人」であり(3節)、7人が選ばれるが、その筆頭のステパノには「信仰と聖霊に満ちた人」と記されてある(5節)。更に、8節ではステパノのことを「恵みと力に満ち、人々の間で、すばらしい奇跡としるしを行っていた」と記されており、「満ちる」が強調されている(358節)。

 

これは信仰、聖霊、恵み、力などが神により一方的な恵みの賜物として与えられていることを示す表現で、ステパノが自らに与えられた使命を、単に生来の性格とか、努力を重ねた働きに対する報酬として与えられたものによってではなく、神の恵みの賜物によって果たして行くことを示している。(新聖書辞典)

 

このステパノに「リベルテンの会堂に属する人々」が抵抗し、ステパノは「知恵と御霊」により語ることで彼らに対抗した(10節)。リベルテンは、「BC63年ローマのポンペイウス将軍がユダヤを征服した時に捕らえられ、ローマに連行されて奴隷として売られた人々で、彼らのうちある者は解放されて自国に帰り、エルサレムで自分たちの会堂を造ったと言われている(新聖書辞典)。ステパノに「勝てない」と分かったリベルテンのグループは町の民衆や宗教指導者を先導しステパノを捕えて彼に対して虚偽の訴えを起こした。

 

ステパノは7章にて旧約聖書から自分の信仰を明確に弁明し彼らの問題を鋭く突いたが、逆上した民衆に殺害され最初の殉教者となった(7:5160)。自分の使命の為に殉教したと言える。知恵と御霊に満ちて対抗したステパノは敵を全く恐れなかったが、それだけでなく恵みに満ちたステパノは敵をも赦しつつ殉教して行った(主の十字架のことばと同じ!)。

 

今の世界の教会団体のトップの中でさえもステパノのような存在を見つけるのは難しいかもしれないが、今の時代にもこのような「信仰、恵み、知恵、力、聖霊」に満ちた信徒を主は弟子として求めておられる。